ACD(自動振り分け)

UPDATE :

ACDとは、Automatic Call Distributor(着信呼自動分配装置)の略称。

コールセンターなどで、着信したコールを自動的に管理、コントロールする機能です。次々に入る着信コールを特定のルール(その時点で手のあいている、或いは次の応答に適したオペレータ)に従って順次均等に配分できます。

エージェントスキルや稼働状況により着信呼をオペレータに自動最適呼分配する機能になります。サービスレベル、業務効率の向上のため必要不可欠な機能です。

また、ACDは着信呼を自動分配する機械、または自動分配することの概念を指します。

ACDが解決するもの

ACDは着信コールを最適なエージェント、または顧客のニーズに対応できるエージェントにルーティングします。ルーティングルールには以下のようなものがあります。

ルーティングルール

ACD機能はルーティングルールに従って自動分配します。多くのACDはエージェントのスキルや稼働状況に合わせて設定することが可能です。

スキルルーティング

特定の発信番号や、IVRで入力された情報を元に、お客様が求める知識や専門性を持ったエージェントに通話を割当たるようにします。専門的な知識が要求されているコールセンターはこの機能を活用します。

また、高機能なものでは、一人のエージェントに複数のスキルとその優先度を制御することが可能です。

最大待機優先ルーティング(Least Recent)

待機時間が最も長いエージェントを優先に振り分けます。多くのインバウンドコールセンターでこのルーティングルールが利用されています。

最少着信優先ルーティング(Fewest Calls)

通話時間を問わず、着信応答数(通話数)が最も少ないエージェントを優先して着信させます。一日の着信応答数が多いコールセンターはこの機能を活用します。

ラストエージェント(データベースルーティング)

前回対応したエージェント、または発信番号を元に、特定のエージェントを優先して着信を割当ます。指名や案件の履歴を知る必要がある場合に有効です。

順番ルーティング(Round Robin)

名前の通り、エージェントの中で一定の順番で着信を振り分けます。

ランダムルーティング(Random)

規則性を持たずランダムにエージェントに着信を振り分けます。

コールキューイング(待ち呼)

応答できるエージェントがいない際、ルーティング設定によって最適なエージェントが応答できるまでにお客様を一時お待たせするキュー機能です。

ACDの日本語訳

日本語で、ACD機能は「着信呼自動分配」、「自動最適呼分配」、または簡単に「自動振り分け」と訳されることがありますが、決め手がありません。